売上向上！　売上＝「客数」×「客単価」

良く知っている公式を分解してみよう！！

　売上を分解すると、「客数」×「客単価」で表します。本社の研修や来店したSV・営業さんからも良く聞く話かと思います。この二つの項目のどちらかが上がれば、掛け算ですので、売上も上がります。

　この項目二つをさらに二つに分解します。「客数」を『顧客数』と『来店回数』、「客単価」を『平均単価』と『購入枚数（セット率）」です。私は２０年前からこの捉え方で考えてきました。

　２つの項目が、４項目で捉え、そのうちどの項目でも上がれば、売上が上がります。下がれば売上は下がります。掛け算ですので当たり前の話です。

　スタッフさんがコントロールできる項目は限られます。『顧客数』『来店回数』『平均単価』『購入枚数』では、商材の『平均単価』は本社の方針で上げる下げるが決まりますので、店頭ではコントロールできません。

　ショップ現場でコントロールできるのは３つの項目です、『顧客数』『来店回数』『購入枚数（セット率）』。

　最初に取り組みたいのは、『顧客数』だと思っています。『顧客数』を増やすには。新規客獲得が必須で、その中でリピーターになってもらい、顧客になってもらわなくてななりません。

　ブランドカード会員になれば顧客と呼ぶところもありますが、その時の買い物のインセンティブで会員登録する方も多く、ショップとお客様の距離が近い方との区別は必要かと思います。

　新規客の獲得は、お店作りにも影響します。顧客向けのお店作りと新客獲得向けのお店作りは当然異なります。先ず、通路を歩いている回遊客のフックになる様なVP、PP、陳列を意識しなくてはなりません。

　顧客様の購入数履歴などから、VPを作っても、必ずしもヘビーユーザーでは無い新客の好むものは違う場合が多いです。ちょっと気になる商材、コーディネート、プロップ、気にかけたら手を入れる項目は多いです。

　ただこの話を聞くと、そんな大きくお店のレイアウトを変更したら、馴染みの顧客さんが離れていってしまうのでは？と心配するスタッフさんが過去にいました。この件は心配無用です。

　本当の顧客様なら、どんなレイアウトでも必ず入店してスタッフと会話をします。わざわざ顧客様が来店するからには、会話を楽しむ以外にも、もちろん今の商品のラインアップが気になるから来店するのです。しっかり接客すれば全て解決です。

　新規客の話です。新客へのアプローチが成功すると、その中からリピーターができます。再来店をして頂くには、最初の買物の体験がお客様にとって良いものであることが重要です。

　もしかしたら、買い物慣れしていないおっかなびっくりで入店した方かもしれません。そんな新客に、「ここに来たら良い買い物ができる」と思って頂く必要があります。

　リーピーターになってもらえれば、名簿を残してもらえます。「また次利用するかも」と思っているお客様は、メールでもSNSでも、DMでも、ショップ情報を受け入れてくれます。

　ここからが大事です。

　積極的にショップ情報を受けてくれるお客様は、来店確率が高いです。「来店回数」を増やす可能性が格段に上がります。販売機会が増え、購入率が平均より高い要素のお客様の来店が増える訳ですから、ショップにとっては有効です。売上向上の機会です。

　これが言えるので、「顧客数」、新客から繋がるお客様の母数を増やすことが大事なんです。

　「購入枚数（セット率）』」接客技術の話になります。店長から新入社員まで同じ技量ではありませんから、ここは差が付きます。

　ただ、楽しい、面白いと思って就いた仕事ではありませんか。技量の向上は日々訓練と努力があるのみですよね。一定の力が身につくと、より楽しい仕事になります。

　私はずっと、接客の回数、その母数を増やすために、いかに客数増を意識しなくてはいけないかを話しています。店作りでは、新規客向けにと言うのはこの考えからです。

　以前、優秀な店長で１年間くらい十分に商売できる顧客を抱えた店長がいました。ただ新客を獲らないと、顧客数は自然現します。離れるのは生活の変化、顧客様にも色々な事情があります。

　「子供もが卒業したから」、「夫の単身赴任で付いていく」、「親の介護が始まった」、「結婚して住まいが遠くなる」・・・数えればキリありません。

　つまり、一定数の新客獲得がないと、どんなに顧客数を抱えていて十分商売できると思っていても、年単位で数人づつ、場合によっては、それ以上の顧客来店がなくなってしまうのです。

　そうすると数年来顧客頼みで実績を積んだ優秀な店長も、再度一から新客獲得を行います。日々日常的に新客向けのお店作り、新客獲得の目標を愚直に行っていれば、急に困ることはないのです。

　店長、または店長にアドバイスするサブの方には、原理原則を理解しながら、ショップ目標を立ててもらいたいです。

　売上を作るどの項目（客数×客単価とその分解要素）を意識すると売上が向上するのか。ショップ全体で一丸となって取り組むときっと良い結果を生みます。

　是非トライしてみて下さい。