【会社を見極める方法】
隆盛と衰退を繰り返します
強い企業があります。どうして同じような事をするのでしょう。
時代が移り、隆盛から衰退をし始めると、新しい時代の強い企業ができます。すると、同じような事をして、また時間とともに縮小します。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という言葉があります。
本人たちは自分たちの行いを信じて疑わないでしょう。それが岡目八目なのか、傍で見ているとどこか似た風景ということもあります。
2,000年代初め私が30代前半の頃です。新ブランドを紹介したいという事で取引先の展示会に行った時でした。
とある大手百貨店の後の訪問でした。その大手のバイヤーが言ったそうです。自分が指示した品番全てをオリジナルとして他社に卸さないなら、新規導入すると。
しかしその品番は、そのMDから抜いてしまえばもうコーディネートも叶わない。
無茶もいいところで、どうして共に栄えようとできないのだろうと感じたのです。若い私でもそう思うのですから、老練な取引先のMD責任者は回答に困ったことでしょう。
大きな会社は自分たちの手続きも決して疑いません。
取引先の依頼する支払なり、取引開始の手続きさえ、自社の言う通りの手続きで始めよと社内で言い出します。
頑なに自分が正しい、その方法なら自社の損害は回避できる、そうすればどんな取引が行われても損害を被らないはずだと思うのです。
そしてそれをコンプライアンスといいます。そもそもコンプラに引っかかることがあるなら、その取引先はどことも取引できません。
相手が商売上手でこちらは取引したいし、実績を伸ばす優良なコンテンツがあるから取引したいのです。しかし、手続きの手法が合わず、取引を頓挫も致し方なしなんてことも起こります。
こうした組織の硬直化は、前出の例の大手バイヤーと何ら変わりません。
「自分の言っていることを守ってくれるなら、いいよ・・・」という話です。
高いところから商売して上手く行くはずありません。商売とは不思議なもので、上手く行けば行く程、頭が下がるものです。
「実るほど首を垂れる稲穂かな」という言葉があります。上手くいっていて踏ん反えると、高転びに転びます。
自身たちの姿を相手に合わせる柔軟性も必要という意味です。そんな柔軟性が無い組織の存続はむずかしいでしょうね。
決してコンプラをどうでもいいとか、営業がしたいことさえ出来ればいい認めくれというのではないのです。お互いに先々が良いものになるようにするのに知恵出しできると良いですよねという話しです。
どこにでもあるような、社内の硬直した姿の話かもしれませんが、それは周辺を疲弊させます。組織内の柔軟性の有無で、組織について考えて欲しいです。