【新宿駅 東西自由通路から】
もとの不便さには戻れない
新宿駅の東西自由通路ができました。かつては地階に行ってから東西の行きたい方向に横切っていたわけですから、以前の構内に通路が通る事で大変便利になったということです。
2013年頃でしょうか。バカの壁だなんて言って都営線とメトロの壁が取れて便利になったのは、九段下駅でした。
隣同士のホームに壁があり迂回いていたのが、壁が無くなりそのままのホームで向きを変えればそれぞれの線を利用できる様になりました。
古い話ですが、私が社会人になった1990年代初め頃は有楽町線は新富町までしか行きませんせした。
大江戸線も副都心線もありません。湘南新宿ラインもなかったです。丸ノ内線の車両では夏でもクーラーがない車両も走っていました。
利便の要素で改善が進むとそれが当たり前になります。元には戻れないものです。
小さな事でも何か変化があれば、その場所を生活の拠点、導線にしている人にとっては大きな変化となり享受されます。そして元には戻れないですよね。
ファッションビジネスで物を売るのに、元に戻れない物って何でしょうか?
店頭在庫にない物を、ECの在庫から検索販売して良いとしたら、これやめたら品揃えが悪くなりますね。
ブランドカードをスキャンするだけで、細かい書面を書く必要が無くなっていたのを元に戻したら、お客様にとっては、面倒をただ押し付けるのか!という印象になります。
それぞれ昔はその不便を当たり前としていてもです。
サービスが悪くなったとか、何だか買うのに不便を感じるとか、以前は平気だった事を嫌がる気持ちになる事もあるでしょう。
変化する物は、ハード面、ソフト面共にあります。生活ではどんどん手間を省ける様になります。その気持ちに添うような販売現場でないと受け入れてくれないでしょう。
新宿の東西通路は8年の歳月をかけたプロジェクトだったと聞きました。そうでもして改善しないと駅の利便性が向上しないという事です。
そんな変化の積み重ねで今があると思う時、鉄道に限らず、生活環境に影響する様々な変化、しかも小さな変化の積み重ねが今の生活を作っている事に気づきます。
そんな事柄を改めて思う東西通路のニュースでした。