【オンライン、オフライン】

その時便利な方を使います

 オンラインとオフラインで区別して考えがちですが、使う方から見ると、とりあえず便利な方を使うのでは? と思います。

 私は、どちらを利用してもいい物は、生活導線上に実店舗があるなら購入して帰宅しますし、例え革靴でも、ラスト(木型)がはっきりし分かっていて、サイズも個体でブレがないブランドのものならオンラインで購入します。

 つまり、その時の場で便利な方を使う習慣があります。

 オンライン強化の声が盛んになると実店舗の有効性への疑問や効率の悪さ、売上降下などを理由に、店舗の縮小を行うところもあり得ます。

 ただ、実店舗が無くて良いとお客様が思うかどうかは、この判断には無いのでは、と思うのです。

 昨今の出来事で、多くの方が在宅で過ごす事が増えた結果オンラインでの販売が伸長したと聞いています。

 その際、ドラッグストアは休業せず営業していたこともあって、実店舗でも実績は大変好調だったと聞いています。

 それ以外にもリモートワークが増えたことを受け移動体のWi-Fiが好調と聞きました。

 工夫をしたというこうした時のニュースでは、お客様の来店が減った食堂が、キッチンカーで高層マンション下で商売始めて、損失が補填できたという話しもありました。

 外出が自粛され、家で仕事をする方が増え、休業する施設が沢山出て、どんなに景況感が悪くなる状況でも、良いところも悪いところもありますし、工夫して収入が減らないようにするところもあります。

 ただ、急にオンラインとなるとプラットフォームが準備されていないとむずかしいですよね。しかも、いくつもあるオンライン販売から自社ブランドを選んでもらうことも同様に容易ではないですよね。

 現場に長くいる私の印象ですが、オンラインでファッション消費をする時に、実店舗の信頼度が影響していると思っています。

 オンラインだけのブランドがオンラインだけの商売でブランディングに成功し、オンラインだけで兎に角信用のあるブランドになったというニュースに出会ったことが無いです。

 オフラインの物そのものの感触や出来栄えの実感、そこで働くスタッフさんの姿、印象、ショップそのものデザインなど総合的に見てファンがいます。

 そのショップが人気なら、オンラインでもそのショップのブランドのホームページを先に見に行くのではと思うのです。

 スタッフさんも店舗別でSNSの投稿でコーディネート紹介し来店促進します。これはオンラインでの購入も促進します。SNSがプロモーションなら、どこで買おうが促進された結果ですから。

 実店舗の魅力が、オンラインの商売にも影響するなら、実店舗はオンラインにとって無くてはならない存在。そして、ファン作りが可能で、それが機能でなくてななりません。

 わざわざ買い物に行くというのがNGのように語られますが、そんなことは無いのです。

 オフラインとオンラインの融合なんて言葉も沢山聞きます。

 融合とか、両立とかではなく、お客様は使い勝手の良い方を使うだけで、分けて考えているのは提供側だけなのでは?

 そのためにも、今向かい風の実店舗の優位性の部分に磨きをかけるべきかと思います。店舗で働くスタッフさんの力は、結果オンラインの実績にも影響するのですから。

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