【集客要素 売上向上 ノベルティの効用】

集客アップ ノベルティと売上

 ショップのプロパーの店頭ではなく、催事企画(催事場)の話です。ノベルティを工夫して、集客確保、実績獲得したという話。

 今は、そこまでノベルティだけで集客が上がったなんて話は無いですね。お客様の関心事が変っていると思います。

 ただ、限定品のようなノベルティは、今でも有効性があります。物そのものが持つ魅力というか、威力自体が全くないとは言えない証拠です。

 今回の経験は、催事場の話。私は当時、催事も担当していました。催事では、取引のある先様に出店を要望しながら、セール企画を回します。

 いつ開催するか、時期も条件の内で、有利不利など予測します。なので、出店をお願いしている手前、実績を左右する集客へのこだわりが強く出ます。

 折角、その期間だけでも出店してもらっている訳ですから、少しでも良い商売にしてもらいたいと思います。

 この時の企画では、「来店ノベルティ」と、「買上ノベルティ」の2つを用意しました。

 会場に来るだけでノベルティを差し上げます。更に、会場で3千円買って頂くとノベルティを差し上げます。2段構え。「こんなことで来店増えるの?」とお思いかもしれません。当時は結構有効な企画でした。

 ただ乱発すると慣れてきて、効果が薄れます。こういう傾向は今でも一緒ですね。ずっと同じこと続けていると効果が無くなります。

 この2段構えのノベルティ施策はその時、初めての仕掛けでした。取引先に値入率の部率を少しあげて、その分を費用にして、ノベルティを用意してもらいます。

 もちろん集客のプロモーションですからチラシを投下して、お客様には周知します。支店にいたので、地域の、地場のお客様への周知だけで済むので、チラシの利用だけで十分でした。

 ただこの時、チラシ投下のタイミングが館に無く、販促課長に相談し、チラシの投下を1回増やしてもらいました。支店とは言え、お店のチラシの回数を増やすのはハードルの高い事柄です。

 この時の販促課長の事柄への理解と、実施するまでの実行力、また、売場単位で動いている私に協力するような共感力、素晴らしいものです。助けてもらいました。

 後にも先にもこうした先輩には中々会えません。本当に心から感謝しておりますし、運がよかったと思います。

 催事の結果はですが、朝からの集客もあり、1日で1週間分の予算を達成しました。1週間の大催事場の予算は600万くらいと記憶しています。

 催事終了後の話です。販促課長から声がかかります。「お陰で今月の支店の館の売上、あの催事分だけ前年越えたよ!」と。しかし、本当の功労者はこの販促課長です、私はそう思っていました。

 インバウンドも無く、少しづつ百貨店の実績が下落していた時代の2000年代半ばの頃です。私が挑戦的な催事企画を提案し続けたのは、そうしたマーケットの変化や、援助の少ない支店で必死に頑張る現場の苦労を見て、少しでも役に立ち良かったからです。

 それにしても、単純なノベルティ施策でしたが集客には絶大な効果がありました。実際の来店ノベルティは、パール形状の飾りがついた小物入れで、買上ノベルティは失念しています。

 来店ノベルティの小箱だけで集客したかと思うと、実は不思議でしかたありません。私にとっては全く魅力的でない商材です。

 ただ、何が受けるのかは事前に調査しています。ターゲットをよく知る、販促メンバーや地域をよく知るスタッフに、かなりの数、聞きまわりました。結果は大当たり、ただの勘ではありません。

 今現在でもノベルティ企画が無くなることはありません。もらって嬉しい物だって沢山あります。

 ただ、最初からノベルティの要素のみでの集客は、あまり見かけなくなりました。お客様の物そのものへの興味の持ち方でしょうか? 

 物消費より時間消費への関心が高いのではないかと思います。

 「楽しく時間を過ごす」こと、「過ごせる事」への意識。ある意味それが、今の時勢の集客要素ではと思います。

 言いたい事は、今ある集客のツールへのこだわりで効果を獲得できるという事。手持ちのツールは、決して錆びたツールではないはず。使い方を間違わないようにしたらいいだけ。

 例えば、SNS、インフルエンサー、交通広告、YouTube・・・など。同時に、古いようですが、DMはまだまだ力あります(郵税が結構かかりますが・・・)。

 お客様に集まってもらう方策は今なら今なりの方法を採用すればいいだけ。もちろん使い方にこだわりを持って。

 ちなみに、支店の執行部や、上司たちの反応です。催事初日、上層同士で昼休憩に行き、館に戻ってきてPCで売上速報見てびっくりしたようです。

 みんなで催事場に来て、私に言いました。「お前何やったんだ!」「何かやっただろ!」(いい意味で)です。これはこれで思い出に残る話です。

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