【売上アップに必要な5つのポイント】 

売上アップでは、指標を分析しよう

 売上アップを目指す際に、課題解決をしなくてはなりません。そのためショップの改善すべき優先課題を確認する必要があります。その際に「5つ」の項目を理解してください。ショップ運営では、当たり前のように皆さんが使っている指標です。前提で抑えて欲しいのは、「売上=客数×客単価」である事。この客数と客単価を分解して考えます。

【客単価から】

 客単価は、「平均単価」と「購入枚数」、つまり「セット率」が上がるとアップします。掛け算ですから、「平均単価」、」「購入枚数」どちらがアップしても、客単価はアップします。

ポイント① 【平均単価】

 「平均単価」は品揃えで大きく影響します。よくお客様により手の届く価格帯にしました、と展示会で聞くことがあります。この時、店頭が全く同じ動きで同じ接客回数、同じ決済率なら売上は下がります。当然です、同じレジ客数なら、掛け算の他の要素が上がらない限り下がりますよね。

ポイント② 【購入枚数】

 「購入枚数」は「セット率」で言い換えられます。お客様お一人当たり何枚ご購入頂けたかの数値です。1客で1枚ご購入の方と、2枚ご購入の方が同数なら、「セット率」は1.5枚になります。お一人当たり、1.5枚のご購入があったという事です。この数値を上げるのは、「商品力」と「現場力」、「プロモーション」の角度から攻めていけます。

 「商品力」はMDカレンダーからのアプローチ。コーディネートしやすいアイテムの納期が一緒なら、同時購入の可能性が高まります。また、前の納期の商材と組み合わせられるとか、次の納期の商材とも同様とか、コーディネートの相性が良い品番をしっかり考えると指標はアップします。

 「現場力」は、販売技術の力量と比例します。複数枚販売をするには、販売技術が必要です。店長とサブ以外全てアルバイトと派遣です。というショップでは、中々セット率は上がりづらいものです。コーディネート提案をどの品番で行うかを、店頭の隅で店長がセットしておいて、出勤したほかスタッフがそれを見て、確認するというショップがありました。定期的な納期ごとに、複数のコーディネートがレジ横の店頭隅に常にフェイスアウトしてあります。それなら、分かりやすいですね。

 「プロモーション」では、一番馴染みがあるのが、2点ご購入でカードポイント2倍とか、千円券進呈とか、2点とも10%オフとかが例です。これなら、コーディネートでなくてもご購入促進になります。インセンティブを利用して複数買いを誘引します。

【客数から】

 「客数」は、「顧客数」と「来店回数」で分解できます。「顧客数」は上位顧客もあれば、店舗ファンという程度の方もいらっしゃるでしょう。その店舗の訴求に反応する「客数」で構いません。同時に何回来店してもらえるか。

ポイント③ 【客数】

 店舗の訴求に反応し、来店される方が多いに越したことはありません。ご購入時実績があり、ブランドファン、店舗ファンなら、実際として決済率も高い傾向にあります。来店したことのない方を来店させるのは今の時代大変です。この顧客の全体に対しての来店促進でお呼びできることが重要です。祖の母数各区を日常的に行っていることは必須です。顔も名前もワードローブも分かる顧客というのは今も昔も同じです。

 ただのブランドファン、店舗ファンなら、SNSへの登録とか、インスタの店舗発信を気に入ってもらっているとか、雰囲気が良いとか、ショップのハード面ですが、環境デザインがいいとか、時間を過ごすのが心地いいことが重要です。付かず離れずの利用顧客は、スタッフがいつもしかめっ面なら徐々に離れます、当たり前ですが。いつも笑顔なら来店そのものに心地よさを感じてもらえます。人の心理なので分かりやすいかと思います。今のマーケットは物消費より時間消費。ショップでのひと時が心地いいものなるよう心がけて下さい。その積み重ねが、顧客の母数を増やします。

ポイント④ 【来店回数】

 「プロモーション」やショップのSNS発信や、館内VP、買い回りの強いショップに来店した際のついで立ち寄りなど、顧客の「来店回数」が増えると、そのたびにご購入頂ける可能性が増す分、売上アップに寄与します。そもそも決済率の高い方の来店があるなら、計算式からすれば当然の事柄です。全くの素通り客の方のご購入よりはお求め頂きやすいという考えです。ですので、今の時代にあった考え方でいいので、顧客数の母数が大きいと有利です。

ポイント⑤ 【営業力(取引)】

 こうした考えをショップ内で共有できることと、そのことを出店先の館スタッフに理解してもらい、協力体制を得ることです。取引でいう営業力といえます。営業力については、例となる話があります。下記に記載しますのでお時間あればご一読下さい。

 【まとめ】
 この5つのポイントを分析結果として強化すると、掛け算ですので実績、売上はアップします。ショップの課題はどこの項目にありますか?その項目の問題を改善することで売上が改善します。実行してみて下さい。実感できれば、全国どの店舗に配属になっても有効です。分析、課題抽出の結果を活かして下さい。

【協力的でない館スタッフ】

 取引先の事業部長から直接聞きました。新規出店した商業施設で出だしの売上が悪い。その改善のため、フロアやエスカレーター前でのVP設置のような、すぐできる訴求を依頼すため商業施設担当者と商談したそうです。

 その際に、その館担当から出た言葉が、施設内をショップ区画を出て利用したいなら、その分の費用を払って欲しい、VP設置ならその広さ分の家賃を払って欲しいと言われたそうです。

 その時、事業部長は協力体制とか、実績不振を何とかしたいと言っている取引先への共感力とかより、自社の収益最優先の発想に嫌気がさしたというのです。全く協業する気がないと。その場では訴求の約束は全く出来なかったとの事。

 その後しばらくして、その商業施設の営業責任者から呼び出しがあり、商談。その時言われたのが、「折角、お店をオープンたのに、実績不振が続いていますよね、何とかしようと思わないんですか?」って。くだんの館スタッフも同席していたそうです。

 そう言われた事業部長がさすがに、イライラしたと言っていました。返事として、「あなたの部下に回復策を相談したら、なんでもかんでも費用費用。協力体制が無い。こちらのこの方が言ったのですよ!なので出来ないんですよ」と続けてその時の事情を説明したそうです。

 その結果、その責任者が直ぐに手配して訴求が始まったとか。館に、しっかり運営していこうという協力者がいないと上手く事柄が運びません。

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