【付帯業務 数字報告 月報 売上アップ】

月報ってどう書こう? 実績を成り立たせている項目の比較

   月報の書き方のです。コツの様な物なので、参考にして下さい。月報は、月の振り返り、反省の事です。良い事も悪い事も書くべきですが、全体の結果が悪いならその理由を、良いならその理由を記入します。書く時は数字の要素を比較をして下さい。

 前年と本年の数字の差、余裕があれば、前前年。何の数値項目が変動して、今年のこの月はこうなったと確認して下さい。月の始まる前の与件整理と同じ発想です。詰まるところ、項目・要素の「前年差」です。

 プロパー売上とセール売上、それぞれ前年と比べます。プロパーが良いならその理由を書きます。セール期はPSが混在する時期なので、なぜその項目が良かったのか理由があるはずです。

 何の観察眼もなく1ヶ月過ごすことはないので、ショップ現場で起きたプロパーが前年よりご愛顧頂いた理由を報告します。

 投入型数が多くて売れたのか、実需型プロパー商品が前年は無かったのに今年はあったのか?など現場で起きる事象は多岐に渡ります。

 アイテム別を比べます。ニットが飛び抜けて良いならその理由を書きます。薄地の羽織りカーディガンが前年は厚手だったが、今年はインナーとしても利用できるように薄手になってヒット品番になり、実積が伸びたなど、理由があるはずです。

 スカートが良いならその理由、前年の型より今年の方が丈が3センチ長くなり、着用できるターゲット層の幅が広がった。そのため購入するお客様が多くなり実績が獲得できたなど、良かった理由を記入します。

 更に、週別の売り上げと、アイテム別の実績の動きの山と、どの週でプロモーション・販促企画があったかも見て下さい。

 どの期間でどんなことが起きたか。例えば、今年はポイント2倍とかの強化週があったが、前年と比較すると、前年は何も仕掛けが無かったから、売上がアップしたなど、結果ははっき出ます。

 プロモーションの有無もありますが、前年何も仕掛けがないなら、比較して仕掛けがある事で実積伸長する方が自然です。

 また、プロモーションの中身が変更する事もあります。その変更が有利だったのか、不利だったのか結果が出ている訳ですから、その理由を書きます。

 前年は、スプリングコートフェアで、コート購入者にポイント3倍だったのが、今年は新作フェアになって、どの商品を購入してもポイント2倍だったとか。結果コートアイテムプロモーションの方が、関連販売含めると実積が良かった、その差は〇〇万円です、と報告できます。

 次に気温の変化や、天候などどうにもならない影響が店頭にあったかどうか。台風があって、館が午後5時で閉店した。その日の前年差がマイナス〇〇万円だ、などです。

 その他にも、前年と異なる事で比較ができることは、何でも要素の比較が必要です。館のプロモーションは、ショップではコントロールできませんが、館が方針転換して、やっていたプロモーションを無くし、その週の実績が落ちたとか、買い回りが強い他ショップが周年記念でフェアを行ったら、自ショップへの買い回りがあり、顧客の来店が多くなって実績が伸長したなど、特記事項なども含みます。

 その他、自ショップの特記事項もあります。前年は10周年記念のブランドフェアがあったが、今年はないので大型プロモーションが〇〇週目に〇〇円実績減となったとか、館がフロア改装になって、回遊客数大幅減となり月間通じて客数減の影響が〇〇万円です、などでです。

 お客様情報なら、月間の客数比較ができます。多いならその理由、少ないならその理由があります。平均単価の比較、決済率の比較、セット率の比較など比べる要素は兎に角沢山あります。

 そうするとショップの実績を左右した影響力の大きな要素が見つかります。これを繰り返し各月毎に分かりやすく報告していくと、自身の分析力も上がります。分析力が上がると、ショップの課題もはっきり分かります。

 こうした付帯業務で、戦略立案、戦術立案に大変有利な資質を獲得できます。報告書作成担当者の訓練にもなリます。

 本社は受け取った月報内容を納得性や合理性から、上層部に報告できると評価すれば、社内の会議でその店舗の結果・分析を理由に、結果を会議で報告します。

 こうした報告を受けた本社の解決策は、良い報告をする店舗の環境を徐々によくする修正となり、ショップに有利に働きます。ただの付帯業務でも有利になる要素があるなら、有効利用して下さい。

 また、見つかった課題が長期的なものか短期的なものかも考察して、援助が必要なら本社に求めるべきです。課題解決できれば、売上が向上します。ショップの課題なので当然です。

 気を付けて下さい。スタッフ個人の事情や心情を書き連ねても、取り上げられないばかりか愚痴の多いショップの烙印を押されます。ショップにとっては、不利な待遇になりかねません。

 月報が比較の要素で成り立っていることをよく理解して下さい。そこからのスタートです。

 分析が月毎に進むと翌年にはその記録を基に精度の高い営業計画が立てられます。PDCAの基本的な動きです。プラン、ドゥー、チェック、アクションのことです。

 しっかり振り返って、次の計画に盛り込んで、精度の高い計画を立てます。この動きの基になるのが月報です。翌年があてずうぽうな計画にならない事も大変大事な事柄です。

 本社はその為の資料として皆さんに現場での事象を確認しています。ショップの為です。真実の事象を繕う事なく報告する大事さが伝わればと、切に願います。

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