【フリー客の獲得、新客獲得 5つのポイント】

顧客数増は大事です、フリー客の獲得は更に大事です

 フリー客についてです。顧客獲得が得意な方、フリーへのアプローチが得意な方、スタッフさんには特徴がありますね。ファーストアプローチがとにかく早いという方もいます。

 特徴は色々ですが、フリー客の獲得は最も大事な業務で、日常的に継続しなくてはならない業務と思います。顧客の獲得が得意な方も、最初の出会いはフリー客として対面したはず。

 顧客に関して、生活状況や性格、着こなしの好みがわかると、次にこれを勧めようと、商品を見るとお客様のお顔が思い浮かぶという方も多いかと思います。発注ごとに、納期ごとに、この商品は、あのお客様に勧めようと、物と顔が一致するベテラン店長は、よく見かけます。

 ただ、ここで注意して欲しいのは、顧客は自然減するという事。この特徴を忘れないで下さい。一番言いたいことです。

 ショップが問題なく運営できれば、必ず顧客はできます。特定のスタッフさんを頼り買い物をしてくれる方がいるのは、ありがたいですね。

 ただ、そうしたお客様にも生活があります。夫の転勤、自分の転職、親の介護、子供が成人したなど、そもそも引っ越しを伴うような生活の変化から、服そのものを購入しなくてもよくなったという変化もあります。

 これが顧客の自然減の原因です。お客様の変化ですから、販売現場では、これれらに対応はできません、あくまで、お客様の事情ですから。

 但し、自然減そのものへの対策はできます。それこそがフリー客の獲得であり、そのお客様のランクアップ、顧客化です。顧客化までの一連の対応への流れの事です。

 フリー獲得・新客獲得は、ヘビーユーザーに成長してもらえるお客様の入口です。どこかで接触しなければ、全く縁のないお客様ですから。それでいて、フリー獲得の方法は沢山あります。ショップ運営で、フリー獲得に有利な手法は広く知られています。

 まず、最初に笑顔。当たり前のようですが、入りやすいショップには「笑顔」があります。「笑顔リーダー」という取組みを、私も数年行ってきました。「笑顔」を軸にショップを牽引する役割のスタッフの担当のことで、「笑顔リーダー」を任命する事で、その役割の明確化と働きを周囲のスタッフに理解してもらいました。

 しかめっ面で入りやすいショップとは言いませんし、真顔で、まじめ一本でもお世辞にも入りやすいショップとは言いません。単純なようですが、笑顔って本当に大事です。すまし顔でも笑顔ではないですよ。

 二つ目は、もちろん「動待機」。待機は「動待機」を勧めます、圧倒的に入店しやすくなりますから。

 三つ目は、第一印象を左右する「いらっしゃいませ」の声掛けです。タイミングを外すと、「私が商品をみているのに、いらっしゃいませも言わないのよ・・・」という苦情にもなります。

 この業界にいらっしゃる方は、「いらっしゃいませ」の声掛けがないという苦情の存在を良く知っているのではないですか?

 四つ目は、ファーストアプローチ。ファーストアプローチも印象を大きく左右します。お客様のお持物をほめたり、日常の過ごし方の話をしたり、商品の色を自然界の色で例えたり、感性に訴える声がけをします。

 そうした、入口のアプローチを経て、五つ目、接客の柱に入っていきます。ニーズのくみ取り、デメリットの説明、取り扱いへのアドバイス、疑いのない迅速な決済、丁寧なお見送りなど、一連の流れです。

 接客の入り方がソフトで、感性に訴えるなど、フリー客の壁を低くできる技術がフリー客の定着、顧客化を促進します。

 接客以外でも、足を止める、フリー客増の取組があります。什器です。什器の配置で入店しやすい配置、什器の向きが導線面にダイレクトに訴えられるなど。VPも同様です。VPが注目される着せ付けになっていてもフリー客を増やします、回遊客の足を止める効果がありますから。

 例えば、店長職のスタッフがかなりの顧客を抱えていて、1年間の売上を顧客の来店で獲得できると思っていたとします。それでも、自然減には勝てません。いつかは訴求の反応が悪くなり、前年割れ傾向が続いて初めて、顧客の稼働が低下していることに気づきます。

 そうしたショップで、新客獲得を急に初めても、短時間で結果を手にすることはできません。なぜって、種まき期間もなく、ショップの見え掛かりもフリー向けに急に変更しても、すぐさま顧客に成長してくれるフリー客と会えるとは限らないからです。

 だからこその日々の取組です。大事な要素です。新人や配下のスタッフに新客獲得を任せるのではなく、店長やサブが積極的に取り組んでこそ、この事柄の大事さが分かります。その重要さを、下のスタッフに説明すると共に、自身の取組みの背中を皆に見せてあげて下さい。

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