【ショップの鮮度維持 売上向上 課題の優先順位】

アドバイスが、不振店の実績補強になりました

 アドバイスが実を結んだ例です。あるショップの話、それは5月でした。上旬終わって前年比50%の推移で大苦戦。不振理由は単純です。ショップの鮮度維持不足です。

 私がそう思う根拠はシンプルです。展開を約1か月ほど変えていないのと、ショップの区画形状から。区画は、奥行きが無く、間口の広い形状です。そういう形状は、お客様にとって入りやすく、抜けやすい傾向が出ます。

 実際には、区画形状が持つ多客の傾向が無くなっていました。つまり、客数減が起きていて、お客様の素通りの状況が顕著なのです。

 それを根拠の考察結果です。単純にパッと気づきます。なのでショップを見て思うのは、展開が面白くない。つまりは展開を更新すれば済む話、本当に単純です。

 ただここで問題があります。このショップ、本社指示以外、店頭判断、店長判断で、展開を変えられないショップ。巡回中に「これだ!」と不振理由に気づいて店長に話しても対応できない状況でした。

 本社コントロールも良いですが、前年比50%でエリアマネージャーも来店せず、ショップ店長への電話指示だけ。それでは現場で奮闘するスタッフがかわいそうです。

 実施できないのではありません、指示があってできないのです。もちろん私が店長を通じて、展開変更を提言しても反応なしの状態です。

 「機を見て敏」という言葉がありますが、真逆。仕方ないので、少し怒り気味で、取引先の担当を呼び出し。数日後に営業責任者と担当2人が来店、商談しました。

 私も久々きつい言い方をしたかもしれません。「区画は奥行きがなく間口が広い区画で、お客様にとって入りやすく出いやすいのが普通。ところが、お客様が入っていない。店内に興味を持って見て頂けていない証拠。お客様の方が「おやっ」と新しい商材に目が行くはずなのに、その仕掛けができずにいるのは巡回中にすぐ気づく、現場見ないで何してるんですか」と。

 1か月近く同じ展開ならそうなるでしょう。ショップ前の回遊客通行量通は概ね一定。商談当日もその前日も大差ありません。同時に、隣接のショップには入店があり、実績も維持していました。

 そのショップにとって、必要なのは展開変更、陳列変更による鮮度維持。そこで私は、「皆さんがやらないら、私が店作りします」と言いました。本当にやる気です。ここまで言うと、ストップをかけていた本社スタッフに対する苦言であり苦情です。

 その時の先方の回答は、「私たちで展開変更するので、任せてもらいたい、今日中に実施します、対応が遅くなったのをご勘弁願いたい・・・」でした。もちろん商談後すぐ変更実施です。実は実施直後に入店が見るからに上がっています、その日とその後。

 ただ商談時は5月も半ばです。時すでに遅しか?と気になりました、が、月末には前年90%程度まで戻しています。前半の2週間分の負けを、後半の2週間の伸びで獲得したという事。単日の上乗せ額で200万を超える復調です。

 館としては無くすはずの200万超の実績を失わずに済みました。更に言うなら、早く手を打てば前年実績を取っていたということです。現場を見れば気づくはず。

 課題には優先順位があり、優先性の高いものを改善すると、結果は如実に現れます。優先性の低いものが気になり改善しても、実際には結果はそれなりです。なので、その優先性の高いものを考察するため、改善すべきは何かを理解するために、現場に行きます。もちろん分かるまで行きます。

 ここで、別の例。8月末のことした。そのショップは比較的順調な実績推移で、取引先とも友好な関係です。特にMD担当とは話が合いました。

 そのショップ、その時は残暑影響かで、若干の前年割れ。ただ、若干でも実績補強が必要です。その時のショップ品揃えで、インポートの買い付けの雑貨がありました。

 お盆明けの新作紹介時にコーディネートで利用したバックです。ブランドはエルベシャプリエです。

 追加のない取材なので、売れればぽつんと置いてあるだけ。新作のプロモーションも終了しているし、各店舗同じような状態と推量しました。

 そこで取引先のMD責任者に、各店にばらばらで、きっとぽつんと置いてあるであろうエルベシャプリエのバックを集約して欲しいと依頼しました。バックのブランド認知を利用した実績補強が狙いです。

 有力なブランドだと、これが叶います。20点程度だったでしょうか、すぐに入荷。実はこの在庫増強分が8月の実績の前年超過分になるのです。40万程度。

 だた商材がなかったら、獲得できていない実績です。天候への対応、機を見て敏の好例です。取引先の関係者と友好な関係だから叶いました。そういう意味で館の担当は、現場を見て分析、対策を講じると実績を獲得できます。

 駅ビルだと1人で50店舗~100店舗を担当しますが、もし、一店舗ごとに、実績補強の提案を行えなば、1社あたり100万としても1人の提言で少なくとも年間5,000万の実績補強ができます。そんなスタッフが4人いれば2億です。そういう意味での実績補強は叶います。

 運営力と思いませんか?館の担当だけでなくショップの皆さんも不振理由を突き止めたら、自分たちのアクションで実績を向上させられます。本社が言うことを受けてくれないなら、館の営業担当を使ってでも回復を図って下さい。良い結果を手に入れられます。

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