【顧客分類】

分類をしっかり行い、顧客増をはっきりさせる

 物を売る仕事、リテールの仕事では分類は大変重要な事柄です。商品分類と同様に顧客も分類します。

 リテールマーチャンダイジングでは、先に顧客分類を実施し、ターゲットを決めてから、商品分類に基づき、ターゲットに向けた品揃えをします。

 さて、顧客分類です。お客様の属性を仕分けできる項目を考えながら分類していきます。

 性別なら男女。来店回数、年間のそのショップでの利用金額。
 プロパー型とかセール型の購入か。仕事の有無で有職か無職。
 有職なら本人の仕事の中身や立場。仕事は被雇用者か自営業か。
 家庭は既婚か未婚か。子供の有無と人数。子供がいるなら、年齢、学年。
 既婚なら配偶者の職業・業種。年収なら何万円毎に下限と上限の設定。
 趣味は何か。家は持ち家か借家か。ローンの有無。庭があるか無いか。
 車を持っているかいないか。女性なら、スカートとパンツどっちが好きか。
 外食をするかしないか・・・お客様にまつわる項目を分けて分類します。

 例えば、子供が小学生なら、PTAの集まりがあり、集まる際には学校向けに服が必要ですし、卒業する際には式典用の服が必要になります。

 配偶者と釣りをするのが好きなら、カジュアルで動きやすく、遠出もできる服が必要でしょう。

 会社を経営しているなら、経営者の集まりに参加する際のための仕事服も必要です。

 海外旅行に行くのが好きなら、持ち運びで軽く、しわになりづらい服、またしわが伸びやすい服、旅行に便利なと思わる服は必要です。

 家族と、週一回は外食でフレンチを食するなら、レストランに行くときの服も必要です。

 分類上、どんな方をターゲットにするのか。その要素を集めた時に見えてくるライフスタイルは何か。そうした事柄で分類上の共通項をもって、ターゲットの姿を想像します。

 実際の運営では、その分類に基づき、訴求をします。

 「海外旅行」という言葉でソートをかけて、まとめた名簿宛に、機内でちょっと羽織るものから、現地のレストランで格好のつくコーディネートを紹介できる企画にお声がけするのです。

 分類せず、ターゲットも不明なまま、ご用の無いコーディネートを紹介しても反応は無いでしょう。

 誰に、何を、どのように、いくつ仕入れ居ていくつ売るのか、これが小売りの基本です。この誰にを明確にするために分類をします。

 ターゲットには周辺顧客もあります。結果、多くのお客様にご利用頂き、喜んで頂けるならそれはそれで良いのです。

 しかし、だれでも買える、誰でも用事が叶う、誰でも欲しい、誰でも喜ぶと言いながら、「何でもあって、何にも無いお店」をつくるのは愚策です。幅広く用意して、誰にも自分のお店だと思ってもらえない。

 そうならないために、自分のお店はどんな人をターゲットにしているか明確なお店つくりが必要です。そのためには、分類が必要なのです。

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