【展開分類】

分けてあげる方が、お客様のためになるもの

 展開分類という言葉を聞いたことがありますか。分けてあげた方がお客様にためになる分類です。

 ショップ内に、カジュアル、仕事着、フォーマルとあったら、その品番がごちゃとちゃにまざって展開したら、買い物しづらいですよね。

 だから、我々は、着用のシーンを想定した品番をまとめて展開しています。この辺はカジュアル、ここは仕事、ここはフォーマルという具合の展開です。

 コートアイテムがあった時、絶対そうだとは言いませんが、丈で展開することがあります。コーディネート上、長さが大事な時があるからです。

 素材で分ける時もあります。ウール系とダウン、中綿などです。これも利用シーンのために分けて展開したりします。

 これ以外にも、アイテムとしてコートだけまとめて展開することも。

 コーディネートグループ提案で展開することもあります。この時は、アイテムでみるとショップ内にばらばらに配置されます。

 納期ごとで展開するなら、商品の鮮度のグルーピングです。

 アイテムの垣根を越えて、色別に展開することもあるかもしれません。

 雑貨は別で展開したり、コーディネートを意識して展開したりと、回答は一つではありません。

 つまり、分けてあげた方がお客様にとって良いという考え方で分けます。

 こうした時に何をグルーピングするかと、どこに配置するか、どんなグルーピングを優先して展開するかで、お店の見せ方や様子に対するお客様の反応が変わります。

 ターゲットが買いやすいと好印象を持ってもらえるのが良いのです。中々全員が良いとはなりませんから。

 かつて、私が20代半ば頃、お客様から「スカート売場はどこですか?」と聞かれました。

 「スカートだけまとめている売場は無く、ショップ毎のスカートを見て頂くしかないんです」と説明したら、「あら、不便なお店ねぇ」と言われました。

 このお客様にとっては、スカートアイテムの集積が優先の概念で、テイスト別、ブランディング別の、箱のショップなどは、買い物上優先する必要がないグルーピングという事です。

 人によって何が優先か変りますが、ターゲットにとって分かりやすい分類を行うことで評価は上がります。

 お店で格好いいなぁと思える展開ができても、見た目が格好いいだけで分類ができていないと、お客様にとっては買い物がしづらいだけです。

 雰囲気だけでショップ展開をする店長にはありがちですが、そういう方って、きっちり分けると格好悪いと思っていたりしています。

 しかし、「スカート売場ありますか?」のお客様ではありませんが、グルーピングするといったら、アイデアがアイテム毎くらいしか思い浮かばない事の方が問題です。

 お客様と話せば、どうなっているのが買いやすいと思うのか、日常的にヒントはあります。もちろん、地域やロケーション、ブランドのテイスト、価格帯で実施する内容は異なります。

 答えが色々あるから楽しいのです。

 是非、「このお店、格好も良いし、雰囲気も良いし、見やすくて、買いやすいわ!」とお客様に評価してもらえるような取組をして欲しいです。

 分類には色々な項目がありますが、展開分類も忘れてはなりません。

 何をものさしにして分類するか普段から考えて見て下さい。きっと楽しく過ごせ、お客様とも良い時間を共有できると思います。

 分類にはじまって、分類に終わるです。

Follow me!