【営業分析 3つの要素 課題抽出して売上向上

「商品力」「営業力」「現場力」の3つの要素で分析します。

 ショップの営業分析には3つの要素があります。「商品力」「営業力」「現場力」です。この3つの要素で分析してください。

 抽出した分析結果は、課題となります。課題解決をすると売上アップにつながります。3つの要素から課題抽出をするのは、課題解決のアプローチが異なるからです。

 「商品力」は、字の通り、商品の力。商品のできが悪ければ、実績不振も仕方ありません。売上が悪い時に、商品のせいにするなと本社は言います。しかしながら、商品が不振理由になる時はあります。売れないから悪いのではありません。商品にまつわる何らかの要素が悪いのです。

 スカートで丈があと3センチ長ければ売れるなら、丈の問題です。パンツがテーパードラインなら良いいなら、フォルムです。商品の何が悪いのかまでしっかり把握して、次回に活かして下さい。

 ただ、店頭の全ての商品が駄目という事はありません。悪い中でも売れる品番を追加するなり、追加が駄目なら、次の売れ筋をみつけるなり、兎に角、建設的に動くことです。

 物の悪さを原因とするときは配下のスタッフほど売れなくなります。モチベーション維持が大事。明るい声がけを心がけて下さい。上位者の責務です。逆に物が良い時は誰でも実績が積みやすくなります。

 「営業力」は売るための仕掛け。プロモーションがメインです。前年やっていたプロモーションが一つでもなくなれば、今期の実績が取りづらくなります。

 当たり前です、販売を促進する仕掛けが無くなっているので、売りやすくはなりません。なので事前に翌月の仕掛け数と内容の前年比較はするべきです。課題として、仕掛けが減ったというなら、増やすように最初から本社に依頼してください。

 館のポイントアップの日数減というのも見かけます。日数減の分、実績は獲得しづらくなります。それを埋める対策を講じて下さい。課題はプロモーション不足ですから。

 「営業力」には、人にまつわる事柄も含みます。担当営業が異動し、電話指示のみで、来店回数が前任者より圧倒的に減ったというショップは、実績が獲得しづらくなります。現場を見ない担当だと、細かい改善が遅れます。

 館のフロア担当の変更も影響することがります。相性が悪い担当だと、館の販促へのショップ宛の依頼数が減ります。販促数が減るなら売り上げは取りづらくなります。ここには館の管轄のVPやポスター、チラシ、SNS掲載が含まれます。

 人が原因だと、対策は立てづらいです。ただ、本社にしても、館にしても協力的な有力者はいるものです。こうした有力者の方々は、売上に直結した事柄を放置はしません。組織上は斜めからのアプローチですが、相談してみて下さい、きっとショップの理解ある協力者になると思います。

「現場力」は、販売の技量のことです。技術技量が高ければ、実績を取りやすいのは、自明です。

 店長サブだけが社員で、他はアルバイトという構成のショップもあるでしょう。このショップのスタッフが1名でも社員になれば、売り上げは上がります。理由は簡単、技術が違うからです。

 入社歴が浅いスタッフが多いなら、販売力向上MT なり、朝礼なり、研修なりを経て、技量を上げてもらいましょう。日常的に改善点を指摘する声がけでもOKです。下位の部下に、指摘をするのですから、少しでもできるようになったら、ほめてあげて下さい。人材育成は昨今ほめる方が伸びが良いです。

 こうして3項目を見ると、「商品力」について販売現場では、改善しづらいです。アプローチですが、対症療法しかありません。ショップの中から売れる可能性を感じられる品番を集めて実績を積みのみです。

 「営業力」は事前の準備、与件整理でわかります。プロモーション数や、協力者の力量で左右されますから、だれに何を依頼するかを間違わないで下さい、戦略と戦術です。

 事前に分かる要素ですから、計画段階で協力者を使ってでも対策して下さい。戦略立案が得意な店長ならできるはずです。先を見る訓練です。対策は可能です、諦めないで下さい。

 「現場力」は人材育成や、異動でショップの構成が変化に影響されます。人軸で考えて下さい。配下スタッフの得意分野を担当にして乗り切るのも良いでしょう。育成は、中期的な取り組みになりやすいです。数か月かかります。数か月かかっても配下スタッフが、何の変化もないなら、本社に相談して下さい。

 本当に販売現場に向かない素養の方もいます。教育は必要ですが、万能ではありません。人を変えてもらって下さい(異動)。あまりに素養がないなら、関わる時間がもったいないです。

 効率的に対応すると、必要以上の苦労は減ります。要素をしっかり分けて考えて、それぞれの課題解決へのアプローチを間違えないように。限られた時間がもったいないですから。

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