【人 もの 環境 と VMD】

VMDは人、もの、環境の総合の演出です

 販売現場では、「人」「もの」「環境」の3要素の精度が上がると、売上アップ、必要な実績維持ができると考える人が多数います。

 改装でも、ブランドの新規導入でも、この3つの要素が揃わないと、実施されません。この業界に関わる人ならだれでも知っている要素かと思います。

 その時に、販売現場、店頭の動きで精度を上げようとすると、「ひと」の部分の精度向上をはかることになります。

 「人」の動きには、売るそのものの力、商品展開できる力、マネジメントする力、ファンを作る力、関係各部門と折衝をする力、諸書類を適切に記入し報告できる事務の力、などがあげられます。

 それぞれ大事な項目ですが、この回では、VMD について考えます。

  • VMD≒売場演出では、売場演出:接客=2:8 

 売場演出は接客のきっかけと考えていいと思います。その時に必要なのが感性、演出には必要な要素です。感性を身につけ、感性を高め、感性を持ち、その感性を理論や言葉で伝える。それが、演出技術を「カタチ」にする事と思って下さい。

 感性を説明する為には、理論を学んで欲しいです。時間をかけてでも学ぶ努力をしましょう。

 何が良いの?、どこが良いの?を言葉と技術で話せる事は必須です。売上をアップさせるため、店頭で「ひと」ができること。VMDをきっかけにして接客ができます。接客のきっかけは接客回数を上げ、同じ決済率なら、機会が多い方が売り上げはあがります。

 商業施設の館内での例と思って下さい。通常は通路面を向いて注目を浴びたいマネキンがあるとします。でもそのマネキンがフロアの吹き抜けに背を向けているとするなら、逆でも良いのです。

 吹き抜けのエスカレーターを移動するお客様向けに、吹き抜けがマネキンの正面で、フロア導線には背を向けます。エスカレーターとの距離を考え、腕のポーズは呼び止めるように高く上げて手のひらが見えるようなポージングをするのも可です。そんな姿に、きっと移動中のお客様はそのマネキンの着せ付けを見ます。あまりない状況は人の興味を誘います。

 ショップの店頭では、演習のコーディネートは、絞り込んで、店頭内で連動した方が分かりやすいです。簡単な事ですが、皆さんこれできていますか? 何でも盛り込んで、何がテーマかわからないような演出は不可です。はっきり提案が伝わるようにして下さい。

 VMDは、接客に活かします。そこで必要な感性はマーケットの反映。よく世間の情報を取ってお客様に訴えかけるものを採用しましょう。それ自体が接客時の話題になるようなもののこと。

 「人」=販売員 「もの」=商品 「環境」=売場・ショップ、この3つの要素でそれぞれ力がアップすると、売上は大きくなりやすいとされています。

 売る力があり、商品も申し分なく、ショップのハード面、内装やデザインが優れていたら、売れるなぁと思いますよね。この3つのうち、店頭の努力、取組でコントロールできるもの、つまり「人」が実施することの精度を上げましょうとういう話。その代表例が、VMDです。

 ECが伸びる中、販売現場の良さ、魅力は何か考えてみて下さい。お客様にとって、楽しい演出をしたいですね。回遊客の足を止める効果も持っています。

 実際の出来事ですが、フロアでのこと。ボディにポーズをつけて、共通環境に設置、訴求を行っていました。そのポーズの腕にお客様がかすって、危ないと言われたので直立不動にしたと発言したスタッフがいました。

 共通環境のど真ん中で誰も注目しない、されない感性でのコーディネートやポーズの反省より、苦情めいたことを言われたくないから、直立不動を優先するとはがっかり。この業界にいて、感性を活かそうとは思わないのですから。

 何のための訴求なのか、だれのための演出なのか本末転倒です。本来業務が理解されていません。売場の魅力も何もへったくりもない出来事でした。

 来店したお客様が楽しくなるような演出をするため、お買い物をしていこうと誘引するための感性を身に着け、高め、持って欲しいです、そしてその感性のどこが良いのか言葉で語って下さい。そうすることが接客に繋がり、接客数を増やし、実績をアップさせます。

 受け身型ではなく、提案型。ニーズのくみ取りを超える、お客様の期待以上の提案をしましょう。

Follow me!